プロジェクトモードでは、最も人気のあるバージョン管理システムである Git を使って簡単に変更を追跡することができます。しかし大抵の場合、プロジェクトの全ファイルを Gitリポジトリで追跡したいわけではありません。
このため、4D で新規作成するプロジェクトで、追跡しないものを定義することができるようになりました。
4Dプロジェクトと、そのための Gitリポジトリを作成すると、Git はプロジェクトフォルダー内の変更をすべて追跡します。しかし、プロジェクトフォルダーに置かれたすべてのファイルを追跡することは、必ずしも適切ではありません。たとえば、データファイルのような常に更新されるバイナリーファイルを追跡することは、ほとんど意義がありません。これは、ユーザーのファイルや作業ファイルにも当てはまります。
Git では、.gitignoreファイルを使ってリポジトリから除外したいファイルを指定することができます。.gitignoreファイルについての詳細は、Git ドキュメントの公式Webサイトを参照ください。
今後、4D では、プロジェクトフォルダーにデフォルトの .gitignoreファイルを自動的に追加できるようになります。このファイルは、最初のコミット時に考慮されます。新しいチェックボックスが環境設定ダイアログにあります。
このオプションを有効にすると、すべての新規プロジェクトに次のように .gitignoreファイルが含まれるようになります:
そして、これがそのデフォルトの内容です:
このデフォルトのファイルは、以下の要素をリポジトリから除外します。
– Dataフォルダー: Dataフォルダーは、4D でバックアップした方がいいかもしれません。
– DerivedDataフォルダー: 作業用フォルダーです。4D は必要なときに自動的にこのフォルダーを再構築します。
– Librariesフォルダー: 作業用フォルダーです。4D は、macOS上で Silicon用にコンパイルする際に、自動的に再構築します。
– デベロッパーのユーザープリファレンス
– ゴミ箱はデフォルトでは除外されませんが、除外したい場合はコメント記号 (#)を削除してください。
– macOS や Windows で、ピクチャーを格納するフォルダー内に自動生成されるファイル
注記: .gitignoreファイルに記述されるファイルやフォルダーは、文字の大小が区別されます。
環境設定ダイアログのチェックボックスの右側にあるペンをクリックすると、独自のデフォルトの .gitignoreファイルを定義することができます。このデフォルト .gitignoreファイルは規定のテキストエディターで開かれます。このファイルを変更すると、すべての新規プロジェクトに適用されるので、時間のロスや見落としを防ぐことができます。