QUICレイヤーを有効化するには

4D v20 ベータ版では、開発中の 新しいQUICネットワーク・レイヤー をお見せすることができました。このレイヤーはまだベータ版なため、LTS の最終リリースでは無効化されました。QUICレイヤーはフィーチャーリリースで提供されますので、その開発と改良に、ぜひご協力ください。

4D v20 では、ネットワークレイヤーの切り替えはインタプリターモードでのみ可能で、組み込みアプリケーションの場合は新規ビルドが必要でしたが、4D v20 R2 では、コンパイル/ビルドされたアプリケーションでもレイヤーの切り替えが可能で、本番環境であってもストラクチャー設定、ユーザー設定、およびデータファイル用のユーザー設定から切り替えてテストすることができます

まず、設定の C/S タブにある新しいネットワークレイヤーオプションを見てみましょう:

ご覧のように、ネットワークレイヤーを選択するための新しいドロップダウンが追加されました。

ServerNet (4D のデフォルトのネットワークレイヤー)、旧式ネットワークレイヤー、QUIC から選択できます。QUICネットワークレイヤーでは必然的に暗号化されるため、QUIC を選択すると “クライアント-サーバー通信の暗号化” チェックボックスは非表示にされます。同様に、UDP は TCP のように切断を処理しないため、”クライアント/サーバー接続タイムアウト” のスライダーも非表示にされます。

ありがとうございました!

皆様にも感謝を! この新しいネットワークレイヤーに対する皆さんのフィードバックと、提出いただいたバグレポートは、このレイヤーを改良するために大いに役立っています。現在、その安定性はすでに満足のいくものですが、不足している機能の追加と仕上げに取り組んでいます。そのため、4D v20 R2 では、QUICネットワークレイヤーはまだベータ版となり、本番環境では使用しないでください。
この後の進化にご期待ください!

Nicolas Brachfogel
- プロダクトオーナー & シニアデベロッパー - Nicolas Brachfogelは、2017年にシニアデベロッパーとして4Dに入社しました(4D Serverとネットワークを担当)。Apple Siliconのリリースを管理するプロダクトオーナーとして、ユーザーストーリーを書いて機能仕様に落とし込み、機能実装が顧客のニーズを満たしているかを確認する役割を担っています。Institut Supérieur d'Informatique Appliquée (INSIA) を卒業した Nicolas は、2001年にソフトウェア開発者としてのキャリアをスタートさせました。JavaとC++で数年間コーディングした後、ゲーム会社のクライアント・サーバー開発を専門に担当。サーバー開発者/アーキテクトとして、多くのゲーム(Dofus Arena、Drakerz、Trivial Pursuit Go!)のサーバーアーキテクチャに携わり、成功を収めてきました。