4D Write Pro のドキュメントでは、フォーミュラは非常に重要で、機能的にも大きく貢献します。これまでは、フォーミュラを値、式、または記号として表すことができました。
しかし、ユーザーエクスペリエンスをさらに向上させ、読みやすさを改善するために、4D v20 R3では、フォーミュラに名前を付けるというエキサイティングな新機能が導入されました。この最新の機能強化により、ユーザーはドキュメント内の各フォーミュラの目的を素早く特定し、理解することができます。
何のために?
この新機能のおかげで、このように可読性の高い表示ができます:
比較のため、以前の表示がこちらです:
どのように?
2つのコマンドが改良されました。
WP Insert formula
まず、WP INSERT FORMULA で2つの異なるシンタックスを使えるようになりました。
最初のシンタックスは、互換性のために残されています:
$formula:=This.data.customer.lastname+" "+This.data.customer.firstname
WP INSERT FORMULA($range; $formula; wk replace)
新しいシンタックスでは、formula と name を含む オブジェクト を渡すことができます:
$o:=New object
$o.formula:=Formula(This.data.customer.lastname+" "+This.data.customer.firstname)
$o.name:="Customer name"
WP INSERT FORMULA($range; $o; wk replace)
WP get formulas
WP Get formula コマンドのシンタックスは変更されていません。いままでと変わらず、オブジェクト要素のコレクションを返し、各要素がフォーミュラに対応します。これらのオブジェクトは強化され、フォーミュラ名 (定義されている場合)、フォーミュラそのもの、そしてその他の属性 (range と owner) を格納するようになりました。
Form.formulas:=WP Get formulas(WParea1)
もうひとつの利点
フォーミュラに名前を付けるとドキュメントの可読性が増し、フォーミュラの複雑さをエンドユーザーから隠すことができます。この場合、この表示モードでは、フォーミュラは Tips として表示されなくなります。また、値や記号の表示モードの場合にも、フォーミュラそのものは表示されなくなり、名前だけが表示されます!
フォーミュラをヒントとして引き続き表示するには、”Ctrl” (Windows) または “Cmd” (macOS) キーを押しながらフォーミュラにカーソルを合わせます。
まとめ
4D Write Pro ドキュメントにこの新しいフォーミュラ表示モードを導入することで、それらの分かりやすさとともに全体的なユーザーエクスペリエンスが大幅に向上します。デベロッパーがフォーミュラに名前を割り当てることで、これらのドキュメントの可読性も大幅に向上します。このアップデートは、ドキュメントテンプレートを使った作業をより身近にするだけでなく、より快適でシームレスなユーザーエクスペリエンスを保証します。