4D 20 R5 のベータテストが本日より開始されます。あなたの開発体験をより豊かなものにするために設計された多数の機能を備えた、壮大なフィーチャーリリースの発表に感激しています!
それでは、このリリースに用意されているエキサイティングな機能の数々をご覧ください:
- 4D Write Proでは、 画像やテキストボックスにテキストを回り込ませたり、表組みの行数が1000行に制限されなくなったり、新しい属性で簡単に幅と高さを同時に定義できたりするようになりました。
- プログラマーには、正確なエラーハンドリングのための try-catch構文、フィーチャーリクエストで投票の多かった 4Dシングルトン、共有オブジェクトの管理を容易にする共有クラスなどの新機能をお楽しみください。
- ストラクチャーエディターの視覚的な情報は、テーブル定義とは別に保存されるようになり、catalogファイルのコンフリクトが減少しました。
- ORDAでは、正確なデータ検索とセキュリティ強化のため、エンティティセレクションのデータを制限できるようになりました。
- Visual Studio Code拡張機能は、ワークスペースのシンタックスチェック、tool4dの自動ダウンロード、GitHub Codespaces の統合を提供します。
- それだけではありません –20以上の新機能があります !
プログラミング関連機能
Try-Catch 構文:正確なエラー処理
4D 20 R5 には、4D のエラー処理システムの次の進化として、Try-Catch構文が実装されました!
1つのコマンドのエラーを正確に管理できる Try に加えて、一連のコマンドのエラーをキャッチする Try-Catch 構文が追加されました。Try、Catch、End try キーワードでコードをカプセル化することで、エラーは局所化され、適切に処理されます。
共有クラス:共有オブジェクト管理の簡素化
4D 20 R5 では、 共有クラスが導入され、必要なセットアップを自動的に処理することで、共有オブジェクトの作成と使用のプロセスを簡素化します。デベロッパーは、クラスのコンストラクターや関数に “shared” キーワードを追加するだけで、簡単に共有オブジェクトを作成したり、変更したりすることができます。
4Dシングルトン:アプリケーションにおけるユニバーサルアクセス
4D 20 R5では、便利な機能が導入されました: アプリケーションのどこからでもアクセス可能なオブジェクトのシングルトンです。プロセス間の値やユーティリティクラスのホストとして、また、ファクトリーパターンのようなデザインパターンの基礎要素として、シングルトンは様々な機能を提供することができます。
新しいプロパティ宣言と初期化
4D 20 R5 では、プロパティの宣言と初期化を1行でおこなえるようになり、コードの可読性と効率が向上しました。この機能により、個別の初期化ブロックが不要になり、推論または宣言された型や初期値などの選択肢が提供されます。
クライアント/サーバー接続の新しい 4Dリモートセッションオブジェクト
4D 20 R5 では、 Session コマンドが拡張され、セッションに関する豊富な情報と、セッション内の全プロセスで共有されるオブジェクトにアクセスできるようになりました。このアップデートにより、4Dアプリケーションにおいて既存の Web およびモバイルセッションに加えて、クライアント/サーバー接続とストアドプロシージャーもカバーされるようになります。
パッケージ管理の簡素化
Componentsフォルダーの必要性をなくし、パッケージ管理を簡素化するパッケージマネージャーが登場しました。依存関係は dependencies.json および environment4d.json ファイルにより管理され、アプリケーションの依存関係が明確に把握できるようになりました。デザインメニューから 4D とプロジェクトの Componentsフォルダーのコンポーネントにアクセスできるため、使い勝手が向上し、将来的には依存関係を直接管理できるようになります。
4D Write Pro
レイアウトの柔軟性を高めるテキストの回り込み
4D 20 R5 では、4D Write Pro の画像とテキストボックスのテキストの回り込み機能が導入され、ドキュメントのレイアウトデザインが強化されました。柔軟なアンカーモードにより、画像やテキストボックスにテキストをシームレスに回り込ませることができ、魅力的な見た目のドキュメントを作成できます。強化されたインターフェースによって、画像やテキストボックスに追加された表示オプションをカスタマイズでき、これらのことはプログラミングによってももちろん可能です。
ユーザーインターフェースのセクション管理
4D 20 R5 では、セクションブレークがユーザーインターフェースに統合され、ドキュメントの構成とカスタマイズ性が強化されました。
WK page size による効率的なドキュメントサイジング
4D 20 R5 では、新しい wk page size 属性を使用した文書フォーマットが導入されています。 幅と高さの両方をワンクリックで設定し、プリンタプリセット、カスタムフォーマット、ISO標準から選択できます。これにより、ドキュメントの作成が簡単になり、時間を節約できます!
表組みの行数が無制限に
4D 20 R5では、4D Write Pro の表組みのサイズ制限がなくなりました。これまで 1000行に制限されていた表は、使用可能なメモリに応じて動的に拡張できるようになり、これまで以上に柔軟な文書設計が可能になりました。
プロジェクトモード
バージョン管理のためのプロジェクトセットアップの改善
皆様からのフィードバックにお応えして、テーブル、フィールド、リレーションの色や位置などのストラクチャーの詳細は、catalog.4DCatalog の代わりに catalog_editor.json という別のファイルに保存されます。
この改善により、テーブルやフィールドの調整が catalogファイルに影響を与えなくなったため、特に複数のデベロッパーが参加する環境では、変更の管理と作業のレビューが容易になります。
ORDA
エンティティセレクションに対するデータ制限
4D 20 R5 では、エンティティセレクションに対するデータ制限を強化する制限フィルターが実装され、特定の条件やユーザーに合わせたより正確なデータ検索を保証し、洗練されたクエリとセレクションに対する制限によってデータアクセスを保護します。
制限はデータベースレベルで自動的におこなわれ、これを避けることはできません。営業担当者は自分の顧客だけを、医師は自分の患者のデータだけを見る、といったように、自動で反映される検索条件を想像してみてください。全データへのリクエストでも、定義されたフィルターに基づいて結果が自動的に制限されます。フィルターには、カレントユーザーのようなコンテキスト固有の値を含めることができます。
Visual Studio Code
ワークスペースのシンタックスチェック
4D 20 R5 と 4D-Analyzer拡張機能により、Visual Studio Code はワークスペースのシンタックスチェックを提供します。これは、4Dプロジェクト全体のミスをチェックすることでエラーを減らし、コーディングを最適化するのに役立ちます。エラーや警告はサイドバーに表示され、問題の発見と修正が簡単になります。
tool4d の自動ダウンロード
4D-Analyzer拡張機能のバージョン0.2.0では、4Dアプリケーションを手動でインストールし、そのパスをエクステンションのパラメーターに入力するのではなく、tool4d の指定バージョンを自動的にダウンロードしてシステム上に保存し、バックグラウンドで起動します。この簡素化により、VS Code for 4D での開発開始プロセスをスピードアップし、開発を強化することを目的としています。
GitHub CODEPACES の統合
GitHub の Codespaces は、 Visual Studio Code または Codespacesアプリケーションを介して、どこからでもリポジトリの編集を可能にすることで、リモート開発を簡素化します。
4Dプロジェクトの統合により、デベロッパーは、コードのハイライトや自動補完などの機能を提供する 4D-Analyzer のようなツールでコーディング体験を向上させることができます。
4D Netkit
テンプレートとしての下書きメール
4D 20 R5 では、 Gmail の下書きメールを作成し、送信することなく、受信トレイの任意のラベルに保存することができます。これにより、同じようなメールを送信する必要があるときに、いつでも簡単にテンプレートにアクセスし、修正することができます。
PKCE for Oauth 2.0
4D 20 R5 では、OAuth 2.0認証に PKCE (Proof Key for Code Exchange) が追加されました。OAuth2Providerクラスの cs.NetKit で PKCEEnabled 設定を有効化することで、インターセプションやリプレイ攻撃に対するセキュリティが向上します。
証明書を使用した OAuth2.0認証
4D 20 R5 では、Netkit が OAuth2.0証明書ベースの認証をサポートし、セキュリティが強化されました。
4D View Pro
カスタム関数の強化
4D 20 R5 では、対象となるセルの数を事前に知らなくても、スプレッドシートの列や行の内容をカスタム計算できるようになりました。複数のセルレンジまたはオブジェクトをカスタムフォーミュラに渡すことで、すべてのセルの内容を格納するコレクションまたはオブジェクトを4Dメソッドで取得できます。
ユーザーインターフェース
新しいウィンドウタイプでアプリの外観をカスタマイズ
2つの新しいウィンドウタイプにより、ウィンドウのタイトルバーを自分でデザインし、ボタンや検索ボックスなどの独自の要素を追加することができます。これにより、アプリケーションの外観が自由自在になり、必要な仕様に合わせることが可能です。
しかし、それだけではありません! 開発プロセスを合理化するために設計されたいくつかの新しいコマンドも導入しました:
- REDUCE RESTORE WINDOW: ウィンドウを縮小します。
- Is Window Reduced: ウィンドウが縮小されているかどうかを確認します。
- Is Window Maximized: ウィンドウが最大化されているかどうかを確認します。
ネットワーク通信の改善 (QUIC)
IPv6 とブロードキャストのサポート
QUIC (4Dリモートと 4D Server 間の将来のネットワークシステム) は、まだ開発中で、運用には使用できませんが、4D 20 R5 では、テストできる機能が追加されました。
ブロードキャスト機能により、ユーザーは、ネットワーク上でアプリケーションを実行している 4D Server を簡単に識別し、接続することができます。ユーザーが目的のサーバーにのみ接続するよう、より正確なサーバーリストを提供するために改良されました。
さらに、IPv6 もサポートされているので、IPv6ネットワーク上で 4D Server を使用することができます。
技術的な詳細が必要ですか? 4D 20 R5 ベータ版のドキュメントは 4D Doc Center で確認できます。
皆様からのフィードバックは、製品の品質向上と、皆様のニーズへの対応に役立ちます。上記の機能についてのご意見をお聞かせください。ベータ版フォーラム (4Dパートナー全員がアクセス可能) にご投稿ください。また、ご遠慮なくご要望をお聞かせください!
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