メソッドや関数は、任意パラメーターを持つことができます。関数が引数 2つで呼び出されることもあれば、3つで呼び出されることもあります。引数を数えたり、そもそも渡されたかどうかをチェックしたり、あるいは単に引数に関連する変数が初期化されているかどうかをチェックすることなく、引数にアクセスすることを誰もが夢見たことがあるでしょう。そうすれば、”If” や “Count parameters” などが不要になり、コードがよりシンプルに、より読みやすくなるはずです。
その夢が実現した、4D v19 R3 に乗り換えましょう! メソッドや関数のパラメーター管理は、かつてないほど簡単になりました。
引数へのアクセス
関数やメソッドのプロトタイプで宣言したパラメーターは、呼び出し時に引数が渡されなかった場合には、デフォルト値で初期化されるようになりました。コンパイルモードでも、このためのランタイムエラーは発生しなくなりました。このドキュメントのページでは、変数のデータ型に対するデフォルト値の表が確認できます。
次の例では、関数が $param1 と $param2 パラメーターをチェックなしで使用しています。もし、この関数を呼び出す際に、$param1 や $param2 のパラメーターが渡されなかった場合、4D はこれらのテキスト変数を空文字列に初期化します:
// "concate" クラス関数
Function concate ($param1 : Text ; $param2 : Text)
Alert($param1+" "+$param2)
// "method1" メソッド
$class.concate("Hello";" world") // 表示: "Hello world"
$class.concate("Hello") // 表示: "Hello "
$class.concate() // 表示: " "
ただし、注意が必要です。4D が変数を初期化するには、その型を知っている必要があります。もし、${i} という記法を使い、引数を渡しても宣言してもいない場合、コンパイルモードで実行すると必ずエラーになります。
パラメーターの初期化
引数が渡されない場合、その関連する変数は空の値 (デフォルト値) で初期化されることを見てきました。そこで、今度は Chooseコマンドを使って、引数が渡されなかった場合に値を直接定義することができます。
以下は、サンプルメソッドと #DECLARE命令を使用した例です:
// "myAlert" メソッド
#DECLARE($param1 : Text ; $param2 : Text)
$param1:=Choose(Count parameters>=1 ; $param1 ; "Hello")
$param2:=Choose(Count parameters>=2 ; $param2 ; "world")
Alert($param1+" "+$param2)
// "method1" メソッド
myAlert() // 表示: "Hello world"
コンポーネントの場合は
この簡素化の恩恵を受けるには、呼び出されるメソッドと呼び出すメソッドを再コンパイルする必要があります。つまり、ホストベースとコンポーネントで共有されるメソッドの場合、両方のプロジェクトを再コンパイルする必要があります。
でも、ソースを持っていないコンパイル済みのコンポーネントはどうなるのでしょうか? ご心配なく、これらは今まで通りに使えます。コードを変更する必要はありません。
次は?
この新機能は、メソッドや関数の使い方にたくさんのアイデアを与えてくれます。フォーラムであなたのヒントを自由にシェアしてください。