4D v17 R3での新機能

4D for ios – Preview

データフォーマッター

4D v17 R3 では新しい概念が導入されます。データフォーマッターです。これを使用することによって、自分のフィールド用に特定のデータ型を定義することができ、コンテンツが正しいフォーマットで表示されるようになります。フィールドのデフォルトのフォーマットを素早く書き換えて、通貨、ブール、パーセント、日付などを自分の希望通りのフォーマットで表示することができるようになります。

 

テンプレートから独自のリストフォーム・詳細フォームを作成

4D for iOS では、ほぼ全ての需要をカバーする様々なリストフォーム・詳細フォームを既に用意しています。4D v17 R3 では、テンプレートから独自のリストフォーム・詳細フォームを容易に作成することができます。その後、詳細フォームは…/Resources/Mobile/form/detail フォルダを、リストフォームは…/Resources/Mobile/form/list フォルダを作成してそこに作成したフォームを入れることで、作成したテンプレートを利用することができるようになります。

 

独自のアイコンを追加

4D for iOS には大部分の用途をカバーする多数のアイコンライブラリーを用意しています。その幅は販売、金融、教育、政府、健康、製造業、不動産、サービス業など、様々なエリアをカバーします。4D v17 R3ではライブラリーに独自のアイコンを追加することができるようになります。…/Resources/Mobile/medias/icons フォルダを作成し、そこに独自のアイコンをドラッグ&ドロップするだけです。

 

4D Write Pro

ウィドウ、オルファン、改ページを避けるための新しい属性

4D v17 R3 では、段落または表の内部でのウィドウとオルファン、あるいは段落と表の途中での改ページを避けるための新しいオプションが追加されました。

ウィドウとオルファンとは、段落の最初または最後の行が、1行だけページの下部あるいは上部に取り残されてしまっている状態のことを指します。これらを避けるため、WP SET ATTRIBUTESコマンドで使用できる新しい属性が追加されました: wk avoid widows and orphans です。この属性で使用できる値はwk true または wk false です。この属性が段落または表に対して設定されている時、4D Write Pro はその段落または表が単一の行が他のページに取り残されないようにしてくれます。

段落または表の途中での改ページについては、新しい属性が追加されました: wk page break inside です。この属性で使用できる値はwk avoid または wk auto です。このオプションは段落、あるいは複数の段落、もしくは表が2ページにまたがってほしくないときに有用です。

 

コードを使用してヘッダーやフッターを作成

4D v17 R3 では、特定のセクションに対してコードを使用してヘッダーやフッターを作成することができます。このために2つのコマンドが追加されました: WP New header および WP New footer です。また、WP DELETE HEADER および WP DELETE FOOTER コマンドを使用することで、コードを使用してヘッダーやフッターを削除することもできます。

 

4D WriTE PRO でのページレイアウト

4D V17 R3 以降、コードを使ってページサイズ、向き、マージンを設定することができるようになりました。WP SET ATTRIBUTES および WP GET ATTRIBUTES コマンドに、新しく使用できる属性が追加されました。これらのプロパティを4D Write Pro ドキュメント全体に対して設定することができるようになりました。ドキュメントの全てのセクションにおいて、以下の値がデフォルトで使用されていますが、特定のセクションに対してこれらの値を変更することができます:

  • wk page width, wk page height – ページサイズ
  • wk page orientation – ページの向き
  • wk page margin, wk page margin left, wk page margin right, wk page margin top, wk page margin bottom – ページのマージン(余白)
 

 

4D Write PRO にてセクションをコードで管理

4D v17 R3 では新しいセクションという概念が導入されます。セクションを使用すると同じドキュメント内で異なるレイアウトを取得することができます。例えば、セクションごとに異なる用紙のサイズと向き、異なるマージン、異なるヘッダー/フッター、などを定義することができるようになります。これを使用することで、複雑かつ美しくデザインされたドキュメントを作成することができるようになります。セクションはWP Get sections コマンドを使用することで手動で編集することが可能です。このコマンドはドキュメント内のセクションのコレクションを取得します。WP Get section コマンドを使用すると、カレントのセクションを取得することができます。特定のセクションについての属性を変更するためには、WP SET ATTRIBUTES あるいは WP GET ATTRIBUTES コマンドに対して特定の参照を渡します。また、コマンドを使用することで、コードを使用してサブセクションを作成することもできます。

 

4D Language

スレッドセーフなコマンドがさらに追加

スレッドセーフなコマンド(プリエンプティブに対応したコマンド)が新しく増えたことで、お使いのアプリケーションはマルチコアコンピューターの性能をより引き出すことができるようになりました。結果として、同時リクエストにより素早く反応ができるようになりました。

新しくスレッドセーフに対応したコマンドは、以下の通りです: COMPRESS BLOB,EXPAND BLOB,BLOB PROPERTIES,ENCRYPT BLOB,DECRYPT BLOB,GENERATE ENCRYPTION KEYPAIR,GENERATE CERTIFICATE REQUEST,RECEIVE BUFFER, SET DEFAULT CENTURY,GET DOCUMENT ICON,TRANSFORM PICTURE,SVG EXPORT TO PICTURE,Get localized document path,Get database localization,LOCKED BY,LOG EVENT,Current client authentication,GET MEMORY STATISTICS.

 

 

データベーステストを改善するための新しいパラメーター

4D 製品は、すでにコマンドラインパラメーターを使用して起動することが可能で、これによって自動テストや自動配布が可能になっています。4D v17 R3 では、新しいパラメーターが追加され、データベースを開く際の選択肢が増えました:

–opening-mode: データベースを開く際のモードをinterpreted または compiled かを定義します。

–create-data: カレントのデータファイルがnot found の場合にnew data で新規にデータファイルを作成し、–data が渡されている場合には、specific name の名前を使用して作成します。

–user-param: データベース起動後にGET DATABASE PARAMETERコマンドを使用して読み込み可能な文字列を渡します。

4D view Pro

4D VIEW PRO を使用してMICROSOFT EXCEL (.xlsx) ドキュメントを扱う

4D v17 R3 では、既存の4D View Pro コマンドのVP IMPORT DOCUMENT and VP EXPORT DOCUMENT が改善されました。これらのコマンドは .xlsx 拡張子を使用したファイル(Microsoft Excel形式のファイル)をサポートするようになりました。これらのコマンドにファイルパスを渡すだけで、Excel形式のファイルを使用することができます。

 

広がるプログラミングの可能性

独自のフォーミュラオブジェクトを作成

4D v17 R3 と新しいNew formula コマンドを使用すれば、オブジェクトとしてフォーミュラを作成できます。このフォーミュラオブジェクトに引数を渡したり、あるいは中身にアクセスするといったことが可能になります。オブジェクトのフォーミュラはオブジェクトの属性に対して計算を実行し、メソッドに渡します。またオブジェクトは独自のコールバックメソッドとエラーハンドラーメソッドを持つことができるようになりました。ORDA を使用している方にとっても、既存の”クラシック”なセレクションベースのコードを使用している方にとっても、オブジェクトはより強力なツールとなりました。

 

ストラクチャーファイルをプレーンテキストで書き出し

4D v17 R3 では、ストラクチャーファイル(.4DBファイル)を複数のファイルに、テキストとして書き出すことができるようになりました。これによって、コードのソースコントロールレポジトリへの保存が可能になるというのが一つの大きな可能性です。書き出しは二つの方法から選択することができます:

  • “ファイル/書き出し”メニュー内の新しいメニュー項目を使用する。これを選択すると書き出しフォルダの場所を選択するウィンドウが開かれます。書き出し先を決定するとデータベースができすとファイルに書き出されます。
  • あるいは新しいExport structure file コマンドを使用してプロセスを自動化することもできます。

 

 

既存の4Dフォームを動的なフォームへと書き出す

4D v17 R3 では、新しいFORM Convert to dynamic コマンドを使用することで、(.4DBファイルに保存されている)既存の4Dフォームを、動的なフォームへと書き出すことができます。フォーム名を渡すと、そのフォームを記述するオブジェクトが返されます。その後必要に応じて、フォントサイズやスクリーン上でのオブジェクトの位置などを必要に応じて変更することができます。

 

実行中のアプリケーションについての情報を取得する

新しいGet application info コマンドを使用すると、あるアクティブなデータベースのアクティビティとネットワーク設定についての詳細な情報を取得することができます。このコマンドはリモートクライアントと4D Server と、どちらでも呼び出すことができます。また、これを補佐する形で、Get database parameter コマンドでは新しいOpenSSL version セレクターが使用できるようになりました。

 

もっと知りたいですか?4D v17 R3についての全ての記事を読んでみましょう!