4D Write Pro
添付付きでPDFへと書き出し
あなたの業種が法律、技術、医療、会計、セキュリティ、建設、公共事業、その他どのような分野であっても、添付ファイルを含んだドキュメントのアーカイブが必要な場合、PDF/A3フォーマットはまさに理想的な選択といえます。
PDF/A3規格では、ドキュメント内に多数の添付ファイルを埋め込むことができます。これは、コレクション型 の新しい書き出しオプション、.files によって可能になりました。
電子請求書生成
4D v20 R4では、4D Write Proによって電子請求書の作成が可能になりました。
電子請求書は、電子的に作成、送信、受信、保存され、環境にやさしい一方でビジネス取引を合理化します。電子請求書の取り扱いは複雑に見えるかもしれませんが、4D Write Proを使えばこのプロセスを簡素化することができます。
これらの請求書は多くの場合PDF/A3 フォーマットを使用しており、XMLファイルを追加することができます。XMLには、FACTUR-X(フランス)やZUGFeRD(ドイツ)のような特定のフォーマットでの請求書の詳細が含まれています。4D Write Proでこのような請求書を作成するために、PDF書き出し時にPDF/A3 フォーマットにXML ファイルを含めるための新しい属性が追加されました: facturX オブジェクトおよび files コレクションです。しかし、4D Write Pro はXMLのコンテンツを検証しないので、挿入する前にXMLの中身が正しいかどうかを確認してください。
プログラミング関連機能
TRY()を使用したエラー管理
4D v20 R4 では便利で新しいキーワード、 Try(式). が追加されました。このキーワードを使うと、カッコの中の式を実行し、その実行中のあらゆるエラーをキャッチすることができます。これらのエラーは式の実行直後に Last errors コマンドを使用することで管理することができます。この方法によって、コード内で発生したエラーを起きた場所から可能な限り近い場所で管理することができるようになる上、ローカル変数を使用することでエラー管理を向上させることができます。
コードライブチェッカー
4D v20 R4 では、Code Live Checker という名前のプロセスを追加することで、コーディング体験を向上させます。これを使用することで、コンパイラーはシンタックスをチェックし、クラスタイプ、クラス名、関数名、そして関数の引数といったものを検証することができるようになります。この新機能の目的は、実行時のエラーを抑えることにあります。
メソッドの引数宣言をシンプルに
#DECLAREキーワードを使用したメソッド・プロトタイプを使用してパラメータ宣言を簡素化できるようになり、’compiler_’メソッドでの冗長な宣言が不要になりました。4D v20 R4 のこのアップデートでは、既存のコードにも影響がないことが保証される一方、引数の型の不一致に対して警告を発することで、コードの安全性が強化されました。この改良は、コンパイル時のランタイムエラーを防止することで、時間を節約し、コード品質を向上させることを目的としています。
カスタムの日付/時間フォーマット
4Dの日付と時刻は、通常、内部リソースやシステム設定に基づいて、さまざまな方法で表示または印刷することができます。一般的には、デフォルトのフォーマットで十分ですが、特定のニーズによっては、カスタマイズされたフォーマットが必要になることもあります。
文書が、発行された国とは異なる日付や時刻の設定を持つ宛先に送られる場合を考えてみましょう。このような場合、デフォルトのフォーマットは受信者の期待に沿わない可能性があります。そのため、日付と時刻の表示を正確に定義する機能が重要になります。
そのため、4D v20 R4では、フォーマットのカスタマイズを容易にする新機能が以下の箇所に追加されました:
- String コマンド
- OBJECT SET FORMAT コマンド
- インターフェース
ストラクチャー定義をHTMLに書き出す
4D ではHTML フォーマットを使用してストラクチャー定義を共有することがより簡単になります。以前は、ブラウザが結果的にHTML として表示してくれるXML + XSL フォーマットを使用していました。しかしながら最近のブラウザの制約により、Webからのものでない限り、ローカルのファイルが外部リソースを特定の外部リソースを利用することができなくなっています。
4D v20 R4 以降、”ファイル → 書き出し → ストラクチャー定義をHTMLに書き出し …” メニュー項目を選択した場合、生成されるファイルはHTML フォーマットになります。この方法なら、ファイルはすぐにどんなブラウザでも開くことができます。
また、 EXPORT STRUCTURE コマンドでは、オプションの引数を使用することでストラクチャーをHTML 形式で書き出すことができます。
レコードのセレクションの整合性を保証
4D v20 R4 では、レコードのセレクションが、そのライフサイクル中、最初の選択条件を保つことを保証する新機能が導入されました。これはつまり、最初のルールに従い選択されたレコードのみが、その後操作されるため、他のデータへの偶発的な変更を防ぐことができます。この機能により、デベロッパーは、アプリケーション使用時に選択したレコードが予期せず変更されることがないと確信することができます。
4D Server
クライアント-サーバー通信においてSSL/TLS証明書を自動生成
これまでは、4Dは暗号化通信のためのデフォルトのSSL/TLS証明書を4D Serverパッケージに含んでいました。4D v20 R4では、これらのデフォルト証明書は削除されました。4D Serverが暗号化された接続でアプリケーションを開くとき、Resourcesフォルダにユーザーが提供した証明書がない場合、一時的なSSL/TLS証明書を生成します。これにより、サーバーの配布が簡素化され、サーバーが再起動するたびに新しい証明書が使用されるため、セキュリティが強化されます。
印刷
ノンブロッキング印刷
4D v20 R4 ではノンブロッキング印刷が導入されます。これによって、複数の印刷ジョブの同時実行が可能になり、アプリケーションのレスポンスが改善されます。新規プロジェクトではこの新機能がデフォルトで有効化されるためにシームレスな導入が保証されますが、それ以前のバージョンにおいてはストラクチャー設定の互換性設定においてこれを有効化する必要があります。
4D Netkit
GMAIL APIを使用してラベルの割り当てと複数のEメールの取得を行う
4D v20 R4から、Gmailコマンドセットに強力な新機能が追加されました。
ユーザーは、複数のメールを同時に取得できるようになるとともに、メールラベルをより効率的に管理できるようになりました。
ラベル管理では、INBOX、SPAM、TRASH、UNREAD、STARRED、IMPORTANTなどのシステムラベルやカスタムラベルを割り当てたり、削除したりすることができます。さらに、 update() 関数を使用することでラベルを変更できます。
Eメールの取得については、 getMails 関数で複数のEメールを同時にダウンロードできます(ただし1度の呼び出しで100通のメールまでという制約があります)。
GMAILのラベルを作成、削除、そして更新する
4D v20 R4 では、Gmailのシームレスなラベル管理を可能にする4D NetKit の新機能を導入します。これによってデベロッパーはプログラミングによってラベルの作成(.createLabel())、取得(.getLabel())、更新(.updateLabel())、そして削除(.deleteLabel())が可能になり、カスタマイズされたEメールのカテゴリ分けおよび管理が実現します。
セキュリティ
ECDSAサポートによる改善されたセキュリティ対策
4D はSSL/TLS を使用することで、クライアント/サーバー通信やHTTP リクエストにおけるセキュリティを確保しています。これまでの10年以上に済RSA のサポートに加えて、4D v20 R4 ではECDSA サポートが導入され、セキュリティオプションが拡張されることになりました。
4D View Pro
4D v20 R4での新機能
4D v20 R4には、SpreadJSの新しいバージョンv16.2と、それに対応したリボンツールバーのアップデートが含まれています。View Proの新機能には以下のようなものがあります:
- フォーミュラのエディタパネル: 長くて複雑なフォーミュラの表示、編集、デバッグが簡単にできます。
- PivotTable の強化:
- 単一フィールドの小計オプション: 個々のフィールドに対して位置を変更する
- 計算の改善:
- Excel の手動計算オプション: 4D View Pro は手動計算をサポートするようになりました。このオプションを設定すると、フォーミュラは自動的には計算されず、フォーミュラが編集された時、あるいは新しいフォーミュラが入力された時にのみ計算が行われます。
- ワークブックの強化:
- 0の表示
- パスワードで保護されたワークシート
- セルの defaultValue プロパティ
- カットされたセルのテーブルへの挿入
- デザイナー機能の改善:
- Excel のテーマ、カラー、フォント