4D v19 R5での新機能

4D View Pro

spreadJSの新バージョン – v15.0.4

4D v19 R5 では、4D View Pro にはSpreadJS の新しいバージョン、v15.0.5 が実装されています。これには改善点や、4D View Pro での開発を加速させる新機能が含まれています。例えば以下のような機能です:

  • TableSheet とデータマネージャー: この手軽な、データの表形式表示機能にはリレーショナルデータマネージャーも含まれています。これを使用すると、並べ替え、フィルタリング、その他のデータ管理機能を信じられないほど高速にします。
  • リボンインターフェースの改善:
    • 印刷: リボンインターフェースは、ページ設定ダイアログを使用した印刷をサポートするようになりました。このダイアログではページ、余白、ヘッダー/フッター、シートに対するタブが表示され、これによってSpreadJS のワークブックの印刷における様々な一般的なオプションをコントロールすることができるようになります(印刷についての詳細は以下の章にあります)。
    • テキストカラムで分割: テキスト内にある文字区切りのテキストを、区切り文字で分割したテキストという形で複数のカラムへと変換することができるようになりました。
    • 重複を削除: 新しい重複を削除オプションを使用することで、余分なデータを自動的に、より早く取り除くことができるようになります。
    • シートタブの位置を変更: シンプルなコンテキストメニュー項目を使用するだけで、シートタブの位置を変更することができます。

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印刷インターフェース

あなたの顧客が印刷を設定するのをより簡単にするために、リボンインターフェースには新機能が追加されました: リボンは”ページレイアウト設定”と”ページ設定”タブのついた印刷設定ダイアログをサポートするようになりました。このダイアログにはページ、余白、ヘッダー/フッター、シートのタブが含まれ、ユーザーはVP SET PRINT INFO コマンドを使用することでたくさんのオプションを管理できるようになります。

 

データコンテキストを使用してシートを大量に生成

4D View Pro ではテンプレートを用いて、データを読み込んでドキュメントを作成するための新しい方法を用意しました。これによってプレースホルダーを含んだテンプレートを作成すれば、そこに設定したデータコンテキストを流し込むことでドキュメントを作成できるようになります。

4D Write Pro

データコンテキストを定義

4D v19 R5 ではORDA およびオブジェクト指向開発の世界を4D Write Pro ドキュメントへと拡張します。一般的に4D Write Pro ドキュメントにはデータを返すフォーミュラあるいはデーベースによる計算が含まれています。コンテキストを使用することで、これらのデータをドキュメントに組み込むには、 This キーワードを使用するだけで簡単に済みます。

 

表のヘッダー

この機能は、プログラミングまたは4D Write Pro インターフェースウィジェットを通して使用可能な便利な表形式表示オプションをもたらします。4D v19 R5 以降、表に対してヘッダーを設定し、これがカラムブレーク、改ページのあとに繰り返し表示されるようにすることができます。

繋がった段落

ドキュメントのレイアウトをより細かくコントロールするため、4D v19 R5 には、ある段落とそのあとの段落が繋がって表示されるかどうかを選択することができるようになりました(繋がった段落は改ページやカラムブレークによって分割されなくなります)。

 

インターフェースウィジェットの進化Interface widgets’ advances

4D v19 R5 ではインターフェースウィジェットにもいくつかの新機能がもたらされています:

  • どちらのインターフェースでもフォーミュラを挿入できるメニューが追加されています。
  • 以下のような段落属性が追加されました。これによって、タイポグラフィーのルールをより遵守したり、より読みやすくて美しいドキュメントを作成できるようになります:
    • ウィドウアンドオーファンコントロール
    • 段落内での改ページを避ける
    • 次の段落につなげる
    • 行の高さ
  • サイドバーウィジェットでは、改ページ、セクションブレーク、カラムを管理したり、ページ方向、フォーマット、ビューのタイプ(下書き、ページ、埋め込み)、あるいは一部の要素(非表示文字、ヘッダー、フッター)の表示状態を確認することができます。
  • ツールバーウィジェットについては、フィールド、題名、作者、主題、会社、注記を記入することができるようになりました。

4D ランゲージ

コンポーネントがクラスを公開することを可能に

お使いのアプリケーションがまだバイナリーモードであるとしましょう。この場合、(プロジェクトモードの)コンポーネントを使用して独自のクラスを作成し、それを(バイナリーモードのホスト側の)アプリケーションで使用することで、バイナリーモードでもクラスやオブジェクト指向開発といった利点を享受することができます。そのため4D v19 R5ストラクチャー設定 → 一般 の中で、コンポーネント セクションが追加されました。これを使用することで、コンポーネントがインストールされたときにその中のクラスや関数が4Dメソッドエディターでどのように公開されるかを設定することができます。

関数またはメソッドからの引数を他の関数やメソッドへと転送する

4D v19 R5 では、開発者は、関数を呼び出して引数を渡す際に(count parameters, value typesなどを使用した)複雑な引数チェックをしなくてもよくなりました。

新しく提供された Copy parameters コマンドを使用することで、関数やメソッドを呼び出す際に渡した引数を、他の関数/メソッドへと簡単に渡すことができるようになります。これによって、より軽くてエレガントで、読みやすいコードを実現できます。

フォームとサブフォーム間の通信

4D v19 R5 以降、サブフォームに対して変数を割り当てることで、インターフェースやフォーム/サブフォーム間の通信がより豊かになりました。今後はフォーム/サブフォーム間の通信は2つの新しいコマンドを使用することでよりシンプルになります: OBJECT Get subform container value および OBJECT SET SUBFORM CONTAINER VALUE です。

配布

組み込みサーバープロジェクトにおけるディレクトリファイル管理

サーバー側では、カレントユーザーは常にDesigner であり、そのためランタイムエクスプローラーへはいつでもアクセスが許可されています。この振る舞いを変えたい場合、4D v19 R5 では、配布された組み込みサーバーにおいては管理者のデータエクスプローラーおよびランタイムエクスプローラーへのアクセスを禁止することができるようになりました。

 

クライアントアプリケーションのサイズの縮小、他

4D v19 R5 では4D のアプリケーションビルドに新たな改善点が加えられています。まず、不必要なライブラリ(CEF/Web エリア、PHP、Mecab、4D アップデーター)を削除することでアプリケーションのサイズを縮小することができるようになりました。またコンパイル済みのストラクチャーをビルドした際の最終ディレクトリが変更されたので、同じストラクチャーの、複数のコンパイルされたバージョンを使用しているアプリケーションを内包することが可能になりました。また日本のお客様のために、Mac 版の4D は日本語版と英語版が統合されました。

ログ

診断ログの再構成

診断ログはトラブルシューティングのためにはより欠かせない存在となってきています。そのため診断ログは全体的に再構成され、中身をフィルタリングできるように改善しました(trace、debug、info、warn、errorといったログレベルを使用してフィルタリングします)。新しいデータベースパラメーター Diagnostic log level を使用することで、診断ログのフローをコントロールしてサイズを軽くしつつも、本当に必要な情報を記録するようにできます。

ORDA

REST リクエストを完全にコントロールすることでパフォーマンスを最適化

4D v19 R5 ではORDA コンテキストとキャッシュをより細やかにコントロールすることで、クライアント/サーバーおよびREST の両方のパフォーマンスを向上させることができます。

4D for Mobile

4D v19 R5 ではたくさんの細かい新機能も付属してきます。まず、4D for Android および4D for iOS エディターでは以下のようなことが可能になります:

  • インターフェースのエディターは、ダークモード/ライトモードに完全に対応しました。

 

4D for Androidでは以下のような機能が追加されました(これらは4D for iOS ではすでに利用可能だったものです):

  • モバイルアプリをバーコードスキャナーとして使用し、テキストを入力する
  • 配布されたアプリケーション内で、介入レポートや概算見積もりなどを直接署名することを許可
  • スクリーン上のフィールドをタップすることで他のアプリケーションとやり取りをする:
    • アドレスをタップすることでマップアプリで地点を自動的に表示する
    • 電話番号をタップすることで電話をかける、あるいは連絡先に追加する
    • メールアドレスをタップすることでメールアプリを開く
    • URL をタップすることでデフォルトのWeb ブラウザでURL を開く
  • 必要に応じた独自のKotlin フォーマッターを作成する

 

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Web エリア

Windows の新しいシステムレンダリングエンジン

4D v19 R5 以降、システムレンダリングエンジンを使用した場合、4D はMicrosoft Edge WebView2 を使用します。この変更によって、最新の機能とセキュリティアップデートを兼ね備えた現代的なブラウザの機能を使用することができます。例えば、Microsoft Edge を使用してPDF を表示することができます。

 

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